感動を創造する
体温の感じられる作品作りをモットーとしています。感動は人から人への想いが伝わる事によって生まれる物と、我々は固く信じています。
コンピュータの登場、そして目覚ましい進化により、人々はまるで奇跡のアイテムを手に入れたかのように歓喜し群がりそれを崇めてきましたが、そこには先を越されまい、誰よりも先になどの競争が生まれ、結果勝ち組と負け組の構図を作り上げる事になりました。
でも今それはひとつの終結を迎えつつあります。
アートやクリエイティブの世界にもITの波が押し寄せ、アナログからデジタルへの移行を余儀なくされています。
この20年間のデジタル技術の進化は、利便性の向上やコストの低下の反面、様々な問題点を浮き彫りにしてきました。
昔から続くアナログの感性や技術を持つ先人達の大半は、その居場所を追われ、デジタルの技術に秀でた人々にその地位を取って代わられたかのように見えました。ところが、あらゆるインフラ整備が進んだ今、アナログの感性が必要とされる時代が再びやって来ているように思われます。
アナログからデジタルへの切り替え時期をうまく乗り越えて来た数少ないアーティストである私は、その両面を必要とする未来のアートシーンを支える人材の発掘・育成を事業として成立させることが急務だと考えます。
さらに、デジタルが一般化した今日でも、アナログの感性が必要であることを世の中に提唱し、本当の意味で、日本の芸術文化水準の向上に貢献したいと考えます。
1990年頃コンピューターによる絵画・イラスト・デザイン・アニメーション等の技術が世の中に浸透し始めて10年あまりの間、コンンピュータの知識や技術に勝った理系の考え方を持つ人々がコンピューター上ではアートを支えてきましたが、2000年以降、アナログの感性を持つアーティストも少しずつコンピューターに歩み寄って来ているとともに、コンピューターのソフトが特別な知識を持たなくても扱いやすい一般化したものになってきています。
しかし、それまで10~15年の間に、デジタルに追随できずに職を失いその世界から離れた人々も少なくはありません。今、その能力を再び引き出し、本来のアート・クリエイトの力を取り戻すべき時期であると思のです。
このことは、アーティストに対してだけではなく、未来を担う子供達の教育の過程においても伝えていくべきことであると考えます。